ノウハウ情報

2023.03.16

自転公転式撹拌脱泡機の
撹拌脱泡原理

自転公転式撹拌脱泡機の撹拌脱泡原理を簡単に説明します。
材料の入った容器を自転回転させながら、ある半径をもって公転回転させます。
すると材料は「自転回転により発生する遠心力f」と「公転回転により発生する遠心力F」の大きな合力を連続的に受けることで流動が発生し、撹拌が行われます。
これを真空中で行うことで、気泡は上部表面の真空気相界面で膨張し破泡して材料から泡を完全に除去します。

1)撹拌方式の違いと特長

■ プロペラ式ミキサーの特長

撹拌翼(プロペラ翼)の回転方向推力により、軸方向に流動を発生させる軸流型や羽板の遠心力を半径方向に流動を発生させる輻流型があります。
流動は下部では、中心から外周部へ、上部では、外周部から中心部へ向かって渦流を形成し上下流動します。

プロペラ式ミキサー

プロペラ式ミキサーの長所

1.大容量の処理が可能。
2.機能に応じた多種ミキサーが存在し、適用範囲が広い。

プロペラ式ミキサーの短所

1.材料に軸や羽が直接接触するので磨耗が発生する。
2.材料が流動しにくい領域がある。
3.処理時間が比較的長い。
4.清掃に時間を要す。

■ 自転公転式ミキサーの特長

公転回転と自転回転により上下対流と渦巻き流を発生させ、材料を流動させます。
上下流動は外周部は上から下へ、中心部は下から上へ流動し、渦巻き流動は、上部では中心から外周方向に、底部では外周部から中心部に流動します。

自転公転式ミキサー

自転公転式ミキサーの長所

1.短時間で処理が可能。
2.プロペラを使用せず材料の流動みで撹拌するので、装置の磨耗やコンタミ発生の心配がない。
3.清掃が容易(容器の清掃のみ)
4.ディスポーザル容器を使用すれば清掃も必要がない。

自転公転式ミキサーの短所

1.プロペラ式ミキサーなどに比べると大容量の処理に不向き。

2)自転公転式ミキサーの撹拌原理

■ 自転公転式ミキサーによる材料の流動

遠心力の大きさは回転半径と角速度(回転数)の2乗に比例します。
公転回転は主に脱泡力に関係し、自転回転は主に撹拌(分散)力に関係します。
容器内の材料は公転回転による遠心力Fと自転回転による遠心力 f を常に受け、渦を巻きながら上下流動します。

■ 材料に適した撹拌

自転公転式ミキサーの撹拌は、材料の粘度・比重などの条件ごとに、公転と自転の適した回転数が異なります。
自転回転数だけを高くしても必要以上の撹拌熱を発生させたり、容器内の材料全体が流動しないこともあります。
また、公転回転数を高くし過ぎても材料が流動しにくくなる事もあります。
材料に最適な撹拌を行うためには、材料の特性に合わせた公転と自転の遠心力を見つけ出すことが重要です。
EMEの第4世代機構を搭載した装置は公転回転および自転回転を独立して可変速することができます。
設定した回転数で制御するため、長年使用しても回転数のバラつきが起きず変わらない撹拌結果を得ることができます。
撹拌熱に敏感な材料は更に温度上昇を抑制する技術や治具類もありますので、撹拌でお困りのことがあればEMEにご相談ください。

3)自転公転式ミキサーの脱泡原理

自転と公転の遠心力により、材料は渦を巻きながら上下流動します。
材料内に存在する気泡は材料と共に流動し、表面に流動した気泡が破裂し脱泡が進みます。

■ 真空撹拌脱泡の原理

ボイルシャルルの法則から計算すると、133Paの真空下では気泡が大気圧のときの約760倍の体積となり、材料中の気泡が流動して真空雰囲気に晒されると急激に膨張し破泡されます。
大気圧下では除去しきれないサブミクロン単位の気泡も、真空下では効率よく除去することができます。

4)まとめ

高機能材料やハイテクマテリアルなどの性能を引き出すためには均一な撹拌・分散と完全脱泡が必要不可欠です。
また、他の様々な分野でも均一な撹拌・分散・脱泡を必要とする材料が増えています。
EMEの装置であれば、材料の特性に合わせた適切な条件で撹拌・脱泡が可能です。
また、撹拌・脱泡のみならず1台のミキサーで、移送充填冶具を用いることにより、高粘度材料でもシリンジなどの異型容器へ、真空雰囲気中で気泡が混入せず短時間で高密度遠心力充填が可能です。
撹拌・脱泡・充填の課題をお持ちのお客様はEMEにご相談ください。経験豊富なスタッフがお客様の課題解決に取り組みます。

よくあるご質問

  • 撹拌する際に材料の温度上昇を抑えたいのですが、方法はありますか?

    弊社のミキサーは自転・公転それぞれに回転数を調整できるため、材料に最適な回転数で撹拌し、余計な温度上昇を抑制することができます。また、材料の温度上昇を抑制する容器もございますので、ご相談ください。

  • 脱泡する際に材料が吹きこぼれることはありますか?またその対策は?

    自転と公転の力で容器に材料を押し付ける様に撹拌・脱泡しますので、運転中の吹きこぼれの心配はございません。 万が一の場合を考慮して、真空脱泡に対応した容器のフタもご用意しています。

  • シリンジでの撹拌はできますか?

    シリンジの様な内径が小さい容器では材料が流動しにくい為、撹拌は難しいです。 内径がある程度大きい容器で撹拌脱泡後、専用治具を使用してシリンジに充填することで 撹拌脱泡した材料をシリンジに充填することができます。

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